文章世界

日々延々ずるずるのマンネリエッセイ 元ひぐらしのブログ

2001-01-01から1年間の記事一覧

天使に願う

帰宅途中の電車の中でふと見ると、三歳くらいの男の子が母親に抱かれるように座っていて、その可愛らしさに思わず見とれてしまう しばらくは楽しそうに母親とおしゃべりをしていた男の子だったが、やがて疲れてしまったのか、母の胸で眠りにおちていった。す…

ショートショート作品集_その壱

これらのお話しには難しい教訓などなにも含まれておりませんから、皆さんは安心してお読みくだされば良いのです。 < 天使のイチゴ > 古い古いお話しです。 少年がおりました。 とても明るくてやさしく、そして可愛らしい男の子です。 けれど、少年は生まれ…

ショートショート作品集_その弐

<母を夢みる> 気がつけば男の子はひとりぼっちだった 湿った床の匂い、冷えた夜具が唇に触れ、男の子は目を覚ます どうしようもない寂しさに彼は少しだけ泣いた なぜこうなったのかは知らない、いつからなのかも分からない ただ気がつけばひとりぼっちだっ…

短編童話集

星に願いを(母親の場合) 古い古いお話です。 女の子と母親は小さな村で、まずしいながらも明るく、そしていっしょうけんめいに生きておりました。 ところが、ある日のこと、母親が重い病気にかかってしまったのです。 女の子の必死のかんびょうのかいもな…

短編物語集

ずっと忘れない 絶対に忘れてはいけないって思えることがあるよね ヒーターの風が床に置いた洗濯物を揺らしている。もうそろそろ消さなくちゃ。 でも今夜はとっても冷え込んでいるから。外は雪かな? 「寒くない?」 「ううん、こうしてるとあったかい」 「…

F1レーシングマシン

ついにプラモデル作りを開始した。 5、6年ぶりくらいだろうか、もっと久しぶりかもしれない。子どもにつきあって市内のプラモ屋に行って、もうどうにも我慢が出来なくなった。 今回のお題は、F1レーシングマシン。1965年にホンダが成し遂げた、日本…

神の存在

人知を超えた大きな力の存在を感じることはある。 それを神と呼ぶことが適切であるかどうかは分からない。 太古より人間は神とともにあった。それは何故だったか。 大自然の中であまりにも弱い存在であった人間は神という大きな拠り所なしでは生きられなかっ…

すずめのお宿

どんよりした曇り空をぬってツバメが飛び交っている。餌を探しているのだろうが、その飛翔は実に巧みで上手い。じっと見とれているうちに突然スズメのことを思い出した。 これではあまりにも脈絡がないので順を追っていこう。 ぼくがまだ子どもだったころ住…

都会のスズメ

朝から静かな雨が降り続いている。 雨を避けて入った地下道の片隅でスズメが2羽、餌をついばんでいた。 横をとおり過ぎても飛び上がりもせず、熱心に食べつづけるのは、さすがに都会のスズメである。 冬は鳥たちにとってもたいへんな時期だろう。 都会のス…

おわり