2006-01-01から1年間の記事一覧
もうずいぶん昔になるけれど、ぼくがはじめてお酒を飲む場所に行くようになったころの話し。 行きつけになった一杯飲み屋で熱燗をたのむと、店主は、お皿に載せたガラスコップにお酒をなみなみ注ぎ、それがあふれてもなお、なみなみと注ぎつづけるものだから…
注:この記事は2006年12月の脱稿なので、今(2025年)から20年ほど前の状況が記されている。とは云え、じつは食を取り巻く世間の状況はあのころと何も変わってはいないのだな、と(2025年5月補記) 食育と云う言葉を最近よく耳にする。 はて? そのような単…
秋が終わり次第に下がっていく気温が摂氏9度に達すると、脳卒中の罹患確率が急にピンと跳ね上がるそうだ。それで、昨日朝の気温は9度、今朝が5度である。これはいかんな。 と云って、小生のアタマは今のところ至極無事な様子で、当分はどうしたって脳卒中…
某音楽学校のコンサートホールにパイプオルガンがあって、娘からもらったプログラムによれば、その演奏が少しばかり聴ける旨だったから、喜び勇んで出かけた次第である。なにしろ地方の都市に住んでおれば、そのような機会など千年に一度あるかなしか。実を…
お風呂の掃除をしていたら、突然周囲の時空が激しく歪みはじめるのを感じた。気付いたらぼくは40年前の世界にトリップしていた。 とまあ、そんなSFもどきは半分冗談だけれど、こないだ、新手のお風呂用洗剤を買って、それを浴槽にチュッチュッと振りかけ…
自動車を運転するときに大切な心構えは「かもしれない運転」だったか、それとも「だろう運転」だったか。 たとえば狭い道を走っているとき、「きっと横道から人が飛び出してくるだろう」と予測し必要な対処をとるあるいは、「横道から人が飛び出してくること…
(注:冒頭部分は、2025年5月16日筆者記) 「世界一貧しい大統領」として日本でもよく知られた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が5月13日にご逝去されたとのこと。89歳。「ペペ」の愛称で親しまれたホセ・ムヒカ氏は、2010年から5年間に渡り…
人の運命は最初から定まっているのだろうか、と云うことを考えている。 もちろん考えたからと云って答えがあるわけではないし、もしや答えがじつはあったのだとしても、それは人知を超えたことなのだから、どちらにしても同じことである。ただ、答えのない問…
どうも本を腹ばいになって読む癖がある。いやっ、癖と云うか、仕方なしに? 普通、読書は机の上に本を広げてするものだろう。なんてことを云うのは、角の生えた教育パパママくらいなもので、当然読書は寝転がってするのが当たり前のこんこんちき? 寝転がっ…
「江戸しぐさ」と云う言葉を何かの本で読んだことがある。正しい意味は良く分からないけれど、たしか本には、人がすれ違うときのしぐさと書いてあって、つまり、狭い道では、互いが相手の側の肩を引き、向き合うようにしてすれ違う、そう云う作法が「江戸し…
生まれてこのかた万巻の書物を読んできたらしい。おそらくその内容はすべて小生の心の中に積みあがっているとは思う。けれど実際は、書物のいちいちに何が書いてあったかなど、ほとんど覚えておらんようなのである。 いちおう書棚に並んだ背表紙をずらずら眺…
1945年の8月6日午前8時15分に広島市中心部付近でいったいどのようなことが起こったのか。そのほんとうに正確なところは誰にも分かっていない
自動車で市内を流している。別に無用なわけではなく、ちゃんと目的地に向かっているのだけれど、特段急ぐ用件でもないからぼちぼちと、”狭い日本そんなに急いでどこへ行く”てか。 「それで、ここはどのあたりかしらん」隣に座った娘が云う。「さて、概ね○○町…
お小遣いが雀の涙なものだから、何でもをケチ臭く考えてしまうのがいけない。 たとえば、煙草を吸うにも、一回毎に残りはあと何本かと勘定したり(ただ、これは健康を考えてのこともある)、お酒にしても、再安値の発泡酒を常飲し、焼酎に至っては、2.8立…
米国はなぜ日本に原爆を投下したのか。 この問いに対する米国自身の回答はすでに百万回も聞いている。すなわち「原爆の使用によってこそ、この泥沼化した戦争は終結し、よって1億玉砕の運命にあった日本国民も、また我らが勇敢なる将兵も併せ、膨大な数の尊…
夾竹桃(キョウチクトウ)、アオギリ、ハナミズキ、いずれも広島にゆかりの植物である。 原爆が投下された広島には、以後75年間は草木も生えないと云われていた。そんな焦土に、翌年の夏、赤い小さな花がたくさん咲いた。復興の槌音もまだ弱々しい瓦礫の街…
通勤の乗客でほどほど混んだ電車に、修学旅行風の小学生が百万人くらいドドドーッと乗り込んできたから、車内はもう蜂の巣をつついたような大騒動である。 乗客の幾人かは、その騒がしさに相当ご立腹の様子で、子どもらを睨みつける眼が完全に三角になってい…
それまで漠然とは覚えていたけれど、つい先に見た演劇の台詞にこれが使われていて、「もしも明日、世界が滅びるのだとしても、今日わたしは林檎の木を植へるだらう」 それで改めて深く感じ入ったりしている次第。 この言葉、元は、マルティン・ルターらしい…
大昔の(たとえば昭和初期ころでも良いのだけれど)写真を見ていると、そこに写っている子どもらは皆、あまり可愛らしくないことに気付く。女の子は押し並べて変てこな帽子を被ったようなおかっぱ頭で、なにか本物の河童をみたような風だし、男の子と云えば…
突然降りだした雨に、そぼ濡れながら歩いている。傘は……ない。ダツテ誰モ降ルナンテ云ツテクレナカツタヂヤナイカ。 けれど、あまりひどい降りでなければ雨に濡れて歩くのもそれほど悪くはない。自然と同体になったような気がしてくる。動物が傘を差している…
昨日はえらく激しい雨になり、なんだかうんざりだった。これほどの降りではどこかで崖崩れでも起きやしないかと心配になったりもした。当方の住まうあたりは平野部だから崩れるような山はないが、それでも川が氾濫する恐れはあるかもしれない。なんでも昔は…
別にお金持ちでなくてもかまわないさ、いや、むしろそんなものにならなくて良かった、すーっとするわ、まったく誰が金持ちになどなってやるものか
広島市の原爆資料館と世界平和記念聖堂とが、国の重要文化財に指定されることが決まったと聞いた。これは建築様式の素晴らしさを称えての決定だったかもしれないが、いずれの建物もヒロシマのもっとも重要なシンボル、つまりは世界の恒久平和実現のシンボル…
昨日の稿で伊勢神宮のことにちらと触れ、そのためにちらちらと資料など繰っておれば、かつて神宮を訪ねた折の情景があれこれ思い出され、はああ、と感じ入ったりなどした。 なんとなく爺むさいようで気が引けるのだけれど、ぼくは神社仏閣大好き人間である。…
通り道の一角に、先ほど均したばかりのような更地ができておって、はて? 昨日通ったときは何も異変に気付かなかったけれど……、と云うことはひょっとしてここには普通に家が建っておって、それが一日のうちに跡形もなく片付いてしまったってこと? 自分の記…
はじめて履くことになった革靴の固さに娘の足が悲鳴をあげた。 見れば靴擦れのために踵の皮がめくれ、露出した皮下がなんともヒリヒリ痛そうである。さりとて靴は学校の指定だから履き替えるわけにもいかず、この上はなんとか頑張って面の皮を、いや足の皮を…
過去ログを繰ってみると「久々に読書をして云々」の文言が結構多くみつかる。概ねは、読んだ本がとても良いものだったと云っておるらしいが、久々の期間としてはせいぜい3日程度のものだろう、まあ強いて云えば書評の冒頭に記す常套句と云ったところか。 と…
ズボンのポケットの辺がなにか尖ったものに引っ掛けたのか、ほつれたような穴になっておって、上着を脱いだ姿ではこの綻びが結構目立つようなのである。そんなものはとっとと捨てればと云われても、この背広はまだそれほどボロではないから、適当な端切れで…
今からおよそ100年ほど前、シベリアの奥地で謎の大爆発が天地を揺るがした。被害の範囲(と云っても樹木しかない場所だが)は2000平方キロにおよんだと云うから、ちょうど東京都がすっぽり収まるくらいの一帯が壊滅したことになる。原因は隕石落下説…
(序) 銀盤上を舞う 2006年2月24日(金) 「オリンピックも結構やが、出るやつ出るやつ、みな負けよる」と宣うたのは将棋の升田幸三(実力制第4代名人・九段)だったが、これは昭和43年のA級順位戦、塚田九段との対局中(10月14日)にふともらした…