文章世界

日々延々ずるずるのマンネリエッセイ 元ひぐらしのブログ

随筆_その弐

だろう運転かもしれない

自動車を運転するときに大切な心構えは「かもしれない運転」だったか、それとも「だろう運転」だったか。 たとえば狭い道を走っているとき、「きっと横道から人が飛び出してくるだろう」と予測し必要な対処をとるあるいは、「横道から人が飛び出してくること…

ジャジャジャジャーアン

人の運命は最初から定まっているのだろうか、と云うことを考えている。 もちろん考えたからと云って答えがあるわけではないし、もしや答えがじつはあったのだとしても、それは人知を超えたことなのだから、どちらにしても同じことである。ただ、答えのない問…

刀を帯びる

「江戸しぐさ」と云う言葉を何かの本で読んだことがある。正しい意味は良く分からないけれど、たしか本には、人がすれ違うときのしぐさと書いてあって、つまり、狭い道では、互いが相手の側の肩を引き、向き合うようにしてすれ違う、そう云う作法が「江戸し…

靴擦れに特効薬

はじめて履くことになった革靴の固さに娘の足が悲鳴をあげた。 見れば靴擦れのために踵の皮がめくれ、露出した皮下がなんともヒリヒリ痛そうである。さりとて靴は学校の指定だから履き替えるわけにもいかず、この上はなんとか頑張って面の皮を、いや足の皮を…

継ぎを当てる

ズボンのポケットの辺がなにか尖ったものに引っ掛けたのか、ほつれたような穴になっておって、上着を脱いだ姿ではこの綻びが結構目立つようなのである。そんなものはとっとと捨てればと云われても、この背広はまだそれほどボロではないから、適当な端切れで…

源流に向かう

むかしほどでもないむかし、源流に向かい、さかんに山を歩く若者がおった。 山と云っても深山幽谷ばかりとは限らない。里のあたりには小学の遠足にでも使える長閑な山道もあり、その日、若者の歩いておったのはそんな風な里山だった。それで実際、山行の途中…

今日のお料理

なんだかむずかしいなあと云うのは、生徒の殺害事件が起きた某市立小学校が家庭科の調理実習を中止したと云う記事を読んで思ったこと。 実習中止の理由は、包丁などの刃物を使うと、事件を思い出す児童がいるかもしれないから。ただ、児童らはその措置を聞き…

メモ魔

メモ魔と呼ばれる人たちがいる。いつも肌身離さずメモ帖を持ち歩き、なんでもかんでもを余さずそれに記録しまくる、恐ろしく几帳面と云うかなんと云うかの人。 と云って別にその人たちのことを悪く思ったり非難したりするつもりはない。人にはそれぞれの考え…

ビールが美味しい

ビールが美味しい時期である。仕事から帰って良く冷えたやつをぐびぐびとやるときの爽快感がたまらないものだから、会社帰りに我が家が近づいてくると、なんだかそわそわと急ぎ足にもなるし、喉もぐりぐりと鳴ってきたりする。 と云うのは半分くらい嘘で、ま…

見果てぬことも夢のまた夢

夢か……、なんだかそのようなものを抱いたこともあったようななかったような。 あまり幼少の時分は夢と云っても荒唐無稽の絵空事だったからとりあえずとして、もう少し長じてくると、現実と云うものが多少は理解できるようになり、抱く夢もある程度具体的にな…

メロスの歌

ものすごく走って走って走りまくる夢をみた。 夢のこととて話しの流れはトビトビの荒唐無稽、なにがどうなって走っておるやら訳も分からぬのだけれども、とにかく走った。 最後の辺りは何故かマラソン競技のゴールシーンになっておって、先行してスタジアム…

人間は良いもの?

そうそう、人はどうしようもないくらいどうしようもなくなることがあるものだ。弱さ故にそうなのかとも思ったりするが、案外に強いと云われる人間こそ、どうしようもなさの程度は大きいのかもしれず、なんとなれば弱きはそれが日常茶飯であるのだから、慣れ…

クソおやじ

乗客がみな窓の方を向いて立っている満員電車の中でひとりだけ車内側を向いて立つおやじがおって、ちょうど折り悪くそのじじいの前面まで押し出されてしまったものだから、脂ぎってイボイボでしわしわで汚くて巨大な臭い顔が当方の鼻先にぶら下がった。いっ…

おわり